“いい音”は”いい人”に似てる?

音のこばなし

「いい音について教えてあげる」
午前中の仕事が落ち着き始めた頃、にこにこしながら話しかけて来てくれた井出さん。
なんて大きなテーマ…軽々と…
聞いてしまったので、おすそわけします。


“いい音”は一言で言うと、”ふっくらしたパン”!

「いい音は、一言で言うと”ふっくらしたパン”ですね。

 柔らかくて、透明感がある
 強くて、優しい
 優しくて、透き通ってる
 汚くて優しい
 尖ってるけど膨らんでる
 勢いがあるけど柔らかい
 目立ってるのに馴染みやすい…

そのようなことだとおもうんです。

これって人格に似てないですか?
いい音を知ることで、人を知ることができる気がするんだよね。 」

“いい音”は”ぱぴぷぺぽ”

「もう少し言うとすると、いい音は”ぱぴぷぺぽ”の音なんです。

ぱん、ぽん、ぱ。
“ぱ”の音は、勢いがいい。
勢いがいいのに、音自体はやらわかい。

そこがポイントです。 」

チームで発揮するのは音も人も同じ

「これはおまけですが、
人と同じように、音にもチーム型で力を発揮する技術があります。

音響の分野に”ラインアレイ理論”というものがあります。
コンサートに行った時、左右にある長いスピーカーを見たことがある人は多いのではないでしょうか。
実は、一個一個から出てる音は小さいのですが、
小さい音が並んで沢山出てくることで、ど真ん中からビームみたいに強い音が出るのです。
厳密に言うと、遠くまで小さくならない音。

音もチームワーク型になっているんですね。

ドームなんかは、音自体が大きく感じられるかもしれませんが、
一つ一つは意外と小さいんです。チームありきということですね。

いい音といい人の共通点、そんな小話でした。」

浦上咲恵

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Sound Writer / Sound Stylist。井出さんと一緒に仕事をしながら感じる、浴びる程の「ゾクゾク」感を届けたいと思い、日々執筆しています...

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