「ありずら」のすすめ -ちっちゃい”ありがとう”のいたずら-

仕事術

脈絡なく、「これお駄賃~」といきなりお菓子をくれる井出さん。
ある時はめでたい招き猫柄の風呂敷、ある時は小さい文房具。

ちょこちょこ何かくれるその背景には「ありずら」の精神が潜んでいました。
「ありずら」とは何か?お話を聞いてきました。


「ありずら」って何ですか?

―「ありずら」について教えて下さい。

「はい、『ありずら』は『ちっちゃい”ありがとう”のいたずら』の略で、ノリで思いついた言葉です。
小さい贈り物やお返しをするのが楽しくて、そのことを指しています。」

井出流、プレゼントの楽しみ方

「まず簡単に、私のプレゼントの楽しみ方をお話したいと思います。

プレゼントの楽しみと言えば、まずは贈ったりもらったりするところですよね。相手が歓んでいるのを見るのもとても楽しいです。
一方で、プレゼントを選んでいる時間も楽しい。
何を送ったら喜んでもらえるか、そういうことを考えます。
皆さんそれなりに身に覚えのある感覚ですよね。

私はそれとも少し違う楽しみとして、「リバーズプレゼント」というのでしょうか、プレゼントをもらったときの小さなお返しを普段から探すのが好きなんです。」

プレゼントをくれた人のことも一緒に喜ばせちゃう!みたいな

「誕生日などで プレゼントをもらった時、 儀礼的なお返しじゃなくて、喜んだ分その人のことも一緒に喜ばせちゃう!みたいな。
そういう逆サプライズが好きで、いつも探してしまいます。
サプライズ的なこといつも考えて歩いています。

誕生日とかだとお返しをする相手の方が多い、でも全員にお返ししたい…
となると、すごく安いものでサプライズになるものを探す才能が必要になりますよね。それが楽しいんです。

個人的な基準としては、”脳がくすぐったくなる”ことがポイントです。」

そうすると、結構面白いものに出会うんです。

「一度でもやってみてください、これがすごい楽しい!
サプライズされて、サプライズしかえす、逆プレゼント。
この快感を知ると、普段のなんでもない時、ぶらぶらお店を見て回る時、そういう視点で探すようになります。
一般的にはぶらつくときでも大きな贈り物や自分の好きなモノをいちゃうけど、小さいサプライズを探すと、これが結構おもしろいものに出会うんです。」

今のイチオシは、表参道でみつけたペンギンのパペット

「最近いいなと思っているのが、表参道で見つけたペンギンのパペット。」

―たしか、以前誕生日のお返しに頂きました(笑)

「キャットストリートの雑貨屋さんにあった。あそこは結構いい。」

特に楽器屋が面白い。

「楽器というと、高くて立派な楽器があるように見ちゃってなかなか入れないですよね。
でも実際には楽なものがいっぱいあるんです。
例えば、楽器の部品とか、子ども用の楽器とか、おもちゃ楽器とか…こういう中にカラフルでいいモノが掘り出せます。
楽器部品シリーズや、おもちゃ楽器シリーズはここでは語りつくせないので、別の機会に詳しくお話します!」

“ありがとう”がベースにある

「この習慣は、よくよく考えてみると、お返しをしたいというよりも、『サプライズをしたい』『いたずらをしたい』という気持ちからきているんですよね。
もう少し突き詰めると、”ありがとう”がベースにあるということにも気づきました。

言葉だと平たくなっちゃうから、小さいありがとうを、サプライズ(いたずら)で表したい。そういうことだなあと。

これを何と呼べばいいのか、そう考えたら「 ちいさい”ありがとう”のいたずら 」でした。」

― だから、「ありずら」なんですね。

「でも、誰かにGIVEするだけの綺麗な動機だけではなくて、なにより、
小さいサプライズをいっぱい持ってると、何かと自分が楽しいんです。
探している時はもちろん、誰に、どのタイミングであげようか?と考えると楽しいですよ。
是非試してみて下さい。」

浦上咲恵

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Sound Writer / Sound Stylist。井出さんと一緒に仕事をしながら感じる、浴びる程の「ゾクゾク」感を届けたいと思い、日々執筆しています...

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