シンクロ
音のこばなし
私たちが手掛けた表参道ヒルズのオープニングイベントの際に、「怜楽」という雅楽の元祖にあたる音楽を演奏しました。
1,500年くらい前のもので、お坊さんが修行していた石窟寺院という石の洞穴のようなところに書いてあった譜面を用いました。
ファッションもシルクロードを通じて伝わってきたものですし、
オープニングイベントでは音楽に関しても終着点を創ろうということになったのです。
間だらけの音楽に観たシンクロ
「演奏したのは、15人程度の雅楽オーケストラ。
使われている楽器は、雅楽楽器の前身のようなもので、どれも今の楽器では1オクターブくらい低いのです。
曲は舞曲が多く、おおらかな曲調が特徴です。
それが、ほとんど間だらけ。
間が長いほど合わせるのは至難の業。
長い間をどのように合わせているのか?
これが不思議で、合図があるわけでもなく、
以心伝心としか言いようがない。」
音楽には、以心伝心が結構あります。
「絶妙な間でできているんですよね。結果的にシンクロが起きている、
そんな不思議を目の当たりにしました。
音楽は、このような「以心伝心」が結構あります。
言葉も、フリが無くてもあっていることがあったりして。
合わせるために練習しているのではなく、
以心伝心で合っちゃっているというのが良くあります。
こういった言葉を超えたようなコミュニケーションが、
音楽の面白いところですよね。 」