1930年

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長年、1928-30年くらいに製造された楽器を集めているので、
その楽器のパーツも、当時のものに合わせなければなりません。
やはり、 年代によって設計や材質が違うので、
一番そのものらしい音を出すのには、その当時のものがベストです。
ということで、私は大体1928-30年代で合わせるようにしています。

90年近く前のものなので、めったに出回っていないのですが、
不思議なもので、縁みたいに、 「欲しいな」と思った時に
海外のサイトを見ると、ぴったりのものが出ていることを
いっぱい経験しました。
ハッとして、一瞬真っ白になる瞬間です!

これも、1930年くらいのもので、たまたま見つけました。
出品した方の親かおじいさんが使ってたようなものらしいのです。
そのまんま押入れに入って、最近出てきたので出品してみたと。
箱も当時のままで、遥々ベルリンから日本までやってきました。
箱は古くなっていますが、中身は新品そのもので、
「ものすごいもの手に入れたな」と、宝物になっています。


欲しいものが吸い寄せられるような、小さい奇跡が起こりますが、
これはどんな体験してきたんだろう、持っていた人はどんな人何だろう?
と、想像が膨らみます。
戦争も経験してきたので、かいくぐってきたのはすごいなと、
しみじみ思います。

浦上咲恵

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Sound Writer / Sound Stylist。井出さんと一緒に仕事をしながら感じる、浴びる程の「ゾクゾク」感を届けたいと思い、日々執筆しています...

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