年末年始も死ぬ時もマーラーの10番
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いつも、年の終わりと初めに聴く曲があります。
家で大音量で聴いています。
よく学会で「死ぬ時に何の曲を聴きたいですか?」と聞かれることがあるのですが、その時も 必ずこれだと答えています。
その曲は、マーラーの10番です。
実は、作曲家は9番を書き終えるとみんな死んでしまう、というジンクスがあります。
マーラーも例に漏れず、10番を書いている途中で死んでしまいました。
では、何故10番があるのかというと、
途中からを弟子が推測して作ったと言われています。
そのため、いくつかのバージョンがあったりします。
9番は、本当にマーラーの辞世の句じゃないかと思えるもので
亡くなる時の悟りを感じる、宇宙的な曲なのですが
10番は大きいドーンというバスドラムの音から入って
最後、これ以上広い世界はないというくらい広い世界に出ます。
ものすごく盛り上がるのですが、感情的な盛り上がりではなく
富士山の上から周りをバーッと見ているみたいな、
日の出のようなものが思い描かれます。
辞世の句と言えば、ベートーベンも死ぬ時に
「友よ拍手を!喜劇は終わった。」という辞世の言葉がありました。
じゃあ、自分はどうだろう?と考えたらおそらくこうです。
「たかが死ぬだけでしょ」
と、言えればかっこいいですね。