「空」について
暮らしのセンス
「空」という、「そら」とも「から」とも読める不思議な言葉があります。
この「空(くう)」は何かという話が、音楽をやる人たちにとっては大きなポイントです。今日はそんな話をしてみます。
「空(くう)」はエネルギーだと仏教では言われています。
それが地上に出て来て固まると形や物質になり、
形がなくなってまたエネルギーに戻る、といったものです。
音楽をやっているとそのことが良く分かります。
自分の中の気持ちや衝動といったエネルギーが物理的な音という振動になるというイメージです。
きっと、空気の振動に乗っかって、精神的なエネルギーが聴く人に伝わっているんだと思っています。
そして、運び屋としての空気の振動も、精妙になればなるほどしっかり届けられます。
空気の振動とそれに乗ってくるエネルギーは3:7くらいの割合だと思っています
7割は、エネルギー=「空」だと思っています。
きゅんとする、心が洗われる、魂をゆさぶられる…etc.
皆さんも経験があると思います。
このようなものはエネルギーが為す技じゃないかと考えていて
例えば、ラジオの放送みたいに、キャリアーに音声信号が乗っかってくるのと
同じような感じです。
オーラがすごいとか、弾いていないのにぐっときちゃったり
出てきただけでも倒れそうになるようなことがあって、
なんだかんだ言っても、中心は人間のこころとそれに響くエネルギー
というのが音楽の本質じゃないかと思っています。
そういう意味で言うと、「空」がエネルギーだというのが分かるような気がします。