化粧品業界で初めて、毛髪データを音に変換し消費者の感性に訴える

手触りで髪のダメージが分かる通り、毛髪の健康状態は表面構造に表れます。この仕組みを応用し、日本ロレアル株式会社と共同で、 毛髪表面の摩擦の微細な違いを音楽に変換する開発を行いました。毛髪の表面の状態が音楽になることで、髪の毛の健康状態を誰でもより分かり易く、心地よく実感することが可能となります。

この技術では、ダメージの多い髪では摩擦が大きく、ダメージの少ない髪では摩擦が小さいという特徴を用いて、摩擦情報を音の高さ、音色、アレンジ等に変換します。これらは独自に開発したアルゴリズムによって可能となり、自動的にリアルタイムに生成されます。

このようなアプローチは、自分の身体の情報をより自分に近い形で体験できるもので、消費者体験(UX; User Experience)として、近年極めて重要視されています。

*化粧品技術に関する最も権威のある第 29 回国際化粧品技術者大会(The 29th IFSCC Congress)で最も優れた基礎研究に与えられる「IFSCC 基礎研究賞」を受賞。